台風一過の5月15日、二木会の精鋭11人は紛れのないあくまでも大きな
空にそびえる標高1708mの安達太良山を目指した。
幹事の計らいで東北線二本松駅からはタクシーで奥岳登山口に到着。
そこからはゴンドラで一気に380m駆け上がって残りは460m。
この位が後期高齢期に差し掛かったわれわれにはちょうどよい距離だ。
木道を過ぎてしばらく歩くと突如せせらぎの音が聞こえてきた。
流れに手を浸すと切れるような冷たさだ、これは雪解川の水に違いないと
想像したらまさに正解、間もなく水源の広大な雪渓が眼に飛込んで来た。
スキーも十分出来るほどの広さで頂上に向かって続いている。
高木リーダーの切ったステップを一歩一歩踏みしめながら登って行った。
雪渓を過ぎると頂上はもう指呼の間だ。
安達太良山山頂の標識柱にたどり着いたら向こうにもうひとつ小山が見える。
これが郡山を過ぎたところでJRの車中からぽつんと見えた乳首山だったのだ。
鎖場の岩山を20~30m登ったところが真の山頂であった。
遥かに磐梯山、近くに吾妻小富士を望み、眼下には雪に覆われた火口が
ひろがりまさに苦労のしがいのある絶景であった。